冬枯れしそうなサボテン


1年前のサボテンの写真。このころはまだ元気だったが、
今年の夏に外にだしたまま秋まで放置してしまった。
いまは一部を枯らしつつ痩せ細りながらもかろうじて濃い緑色の筋を残している。
一部が枯れた理由は寒さのためである。水不足のためではない。
まだ写真は撮っていない。
実は本当にまだ生きているのか分からない。もともと分かりにくい品種だった。
とは言いつつもこれで育て始めてから5年になる。
5年もよくわからないまま生きている。
5年もよくわからないで育てている。
幼い頃は良くサボテンを枯らしてしまった。目をかけすぎて、水を遣り過ぎて根腐れさせる事が多々あった。

付き合う相手のことを良くわからないままで、所有欲を満たさないままに
その相手と交流を持つということは無関心であることとは違って、
わからない(見えない)部分をそのまま受け止めつつなんとなく察することができるという
余裕の所産であろう。
わからない部分がわかるということは自分の活動範囲や自分の理解の範疇がわかっているということでもある。
植物が好きな人の中には所有欲の強い人や他者へ無償の愛情を振りまく人がいるが、
彼らが植物を育てるのがうまいかというと、そうでもない。
自分の欲望や考えに固執して自分とは関係ない部分まで扱おうとしたり、
そこにちょっかい出そうとすると、大抵の物事は破綻する。
一方的に愛でられるとうざいのである。

何でもそういうものかもしれないが、植物の育て方でその人が見えると思っている。